料理人になることをあきらめて・・・

皆さんこんにちは。カピバラに似ていると言われる市之瀬優です。
私のストーリーを少し書かせていただきます。
私は元々料理人を目指して、長野県で唯一卒業と同時に調理師免許が取れる高校に通っていました。 私の家族は料理人の一家で、幼い私はその背中を追って料理人になろうと思い、その後高校を卒業して木曽の旅館で働き始めました。料理人は大変だと聞いていましたが、その数倍の大変さを感じました。未熟な私に料理長は根気よく厳しく教えてくれましが、私はそれに耐えられずにその場から逃げてしまいました。悩んでいた私に、研修でお世話になった先生から、さかえやの雰囲気があっているんじゃないかと、提案を受けてさかえやに入社させていただきました。さかえやに行くのはとても心配でしたが、みんなとても温かく迎えてくれました。さかえやはすごく優しい雰囲気で働きやすく、毎日楽しく料理を学べました。
しかし、そんな矢先に私に異変が起こりました・・・
魚を触ると手が荒れるようになったのです。
病院に行くと魚アレルギーと診断され、魚を触る仕事はやめるように勧められてしまいました。
料理ができなくなると思うと悲しい気持ちでいっぱいになりました。それでもあきらめられず、手袋をはめて調理をしたり、薬を毎日塗ってみたりしました。しかし、何をやっても手荒れが治ることはありませんでした。どんどんひどくなる手を見て、周りの仲間も心配してくれました。一度は逃げ出した料理の世界も、ここまでがんばってせっかく道が開けてきたのに、どうすればいいんだと先が真っ暗になりました。
社長に相談したら、「接客はどうだと」言われました。
自分は人見知りだし出来るかなと思いましたが、やってみないとわからないと思いチャレンジしました。最初はお客様と話したりすると緊張で声は震える、マニュアル通りしかできないなど、思うようにできませんでした。
でも、いろんなお客様の接客をすると「あなたの笑顔が良かった」とアンケートにお褒めのお言葉を書いてくださる人がいて、とてもうれしかったです。こんな自分でも、人を笑顔にできるのだと思いました。
そこから私はこのお客様には何ができるかを考えるようになり、最初の心配はどこ吹く風で、接客というものの楽しさがとてもよくわかりました。接客を5年ほどやりましたが、今では自分に会いに来るリピーターさんがついてくださるようにもなりました。さかえやに来て、私は人と話すのが好き、笑顔がいいんだという強みに気づくことができたのです。これは、日頃のさかえやのみんなの関わりがあってこそだと思えました。 みんなが私に「市之瀬さん、お客様喜んでいたよ!」、「市之瀬さんのことがアンケートに書かれていたよ」教えてくれて、応援してくれていたからです。
一旦は自分の目標を見失い、何のために自分は生きているのか分からなくなりましたが、さかえやに入社して本当に良かったです。今はいつの間にか私も部下を持つ立場になりましたが、これからは、いろいろな壁にぶつかったスタッフたちの力になってあげたいと思います。私がそうしてもらったように。
人を応援することは無限の力になる!
市之瀬優
【プロフィール】
長野県松本市出身
2018年入社
座右の銘: 失敗と書いて、成長と読む
特技: 人の懐に入るのがうまい