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期待すらしていなかった自分に、期待が持てた

それは、私よりあとに入社した後輩がフロントマネージャーに就任したことです。後輩がフロントマネージャーに就任する前に、社長からお話がありました。その内容は、「本当なら、中森さんに任せるべきだと思うのだけど、○○さんにマネージャーを経験させてあげたいと思っている、どう思う?」というものでした。私はけして、マネージャーになりたかったわけではありませんが、初めて悔しいと思いました。当時はもやもやした気持ちを抱きながら、日々の仕事に向かっていました。でも、今思うと、あの時の私は自分中心で、マネージャーになるような器ではなかったと思います。

さかえやでは、様々な研修に参加させてもらうことができます。

相手との関わり方を学ぶ研修や、50キロを歩く研修、自分が会社の経営者になって、経営を学ぶゲーム研修など、どれも私の成長につながっています。中でも、「マネージメントゲーム」という自分が会社の経営者になって、経営を学ぶ研修が私を大きく成長させてくれたと思っています。

この研修は、人を雇ったり、商品を作ったり、売ったりして、1年間でどれだけ儲けることができるかを競うゲームです。私は勉強ができるほうではありませんでしたし、要領も良くないので、自分にあまり期待をしていませんでした。ところが、社長が「中森さんならいけるよ!」と言って、社長も疲れていただろうに、深夜2時頃までゲームの戦い方やコツを教えて下さいました。そのお陰で、次の日のゲームで暫定1位を取ることができました!自分でも信じられないくらい、とても嬉しくて、自分に期待してもいいのだということを学ばせて頂きました。そのあと、他の人に追い越されてしまい、悔しいことに、優勝を逃してしまいました。そのとき、普段、人前で自分を表現することのない私が、色々な想いがこみ上げてきて、思わず人前で泣いてしまいました。それほど、1つのことに本気になれたことで、自分の殻を破る1つのきっかけになったと思います。

優勝できなかったことが悔しくてたまらなくて、それから毎日マネージメントゲームの練習を重ねました。そのおかげもあって、数か月後に開催されたゲームで、計算の早さを競う部門で1位を取ることができました!どんなに苦手なことでも、根気よく続けることで自分の力になるのだということを実感しました。

それから、しばらくは目の前の仕事に集中をして、取り組んでいたあるとき、中学時代の友人から「中森さんの旅館に泊まりに行きたい」と連絡がありました。その友人は、昔からとても優秀で、今も大企業で活躍をしているような人でした。大企業で働く人が成功者という意識があった私は、友人は今の私の姿を見てどう思うのだろうと不安に感じましたが、友人が帰った後に、お部屋からアンケートが見つかり、そこには、「おもてなしの心をすごく感じました。接客がすばらしいです。中森さん、素敵な時間をありがとうございました。恵まれた環境で仕事していますね!」という言葉が書かれてしました。私は、勉強ができるほうではありませんでしたし、運動ができるわけでもない、誇れるものは特にありませんでしたが、認めてもらえたような気がして、とても嬉しかったです。自分ではあまり気づいていませんでしたが、私はこの会社で働いて、以前に比べて成長できていたのかなと感じることができました。また、お客様のことを想い、何ができるだろうかと考え、そして、思い出作りをお手伝いするこの旅館業に誇りを持っていきたいと強く感じました。

こうした研修や経験を重ね、先日、今年の4月からフロントマネージャーを任せて頂けることになりました。この機会を頂いたのは、私1人の力ではなく、応援して下さった社長や支えて下さった周りの仲間がいたからだと思っています。

私の今の目標は、スタッフが個々の魅力を見つけ、可能性にしばられないで、これからの人生を歩んでいけるように、応援していくことです。過去の私のように、自分の価値や将来に希望を持てない人でも輝いていけるように、その人に寄り添って応援していこうと思っています。そのために、これからも挑戦を惜しまず、自分の可能性を試していきたいと思っています。そして、社長が目指す会社に近づけるために、精一杯協力していきたいと思います。

“私でもリーダーになれた!”

中森 慶子


  • 【プロフィール】
    • 長野市川中島町出身
    • 平成24年入社
    • 座右の銘: 一期一会
    • 特技: テニス